2023年4月1日土曜日

「安保3文書」閣議決定・軍事予算増大への抗議文

以下の抗議文を首相官邸に送りました。予算は成立してしまいましたが、軍事予算の執行に反対していきます。 


内閣総理大臣 岸田文雄様

 

「安保3文書」閣議決定・軍事予算増大への抗議文

 

私たちは202212月に日本政府が行った「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」「防衛費整備計画」、いわゆる「安保3文書」閣議決定とそれに伴う軍事予算、今後5年間で43兆円とする予算増大に抗議し、撤回を求めます。

国としての根幹にかかわる重要な意思決定を国会の審議を経る事無く、また国民的議論やまともな説明も行わず閣議で決定したことは、民主主義を根本から否定するものです。

 

     軍事的抑止力より平和的対話と外交による解決を求めます。

 

政府は「安保3文書」の戦略策定の趣旨として「我が国は、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面。我が国周辺では軍事増強が急速に進展。力による一方的な現状変更の圧力が強まっている」として「敵基地攻撃能力」も持つ軍事的抑止力が必要と説明しています,

ロシアによるウクライナへの軍事侵略、「北朝鮮」の核保有やミサイル発射、中国の香港政府への干渉と民主勢力への弾圧及び南シナ海での人工島建設や領有権をめぐる周辺諸国との緊張や台湾問題などを鑑みると「厳しく複雑な安全保障環境に直面している」という認識は理解できます。

これまでのあらゆる国際紛争は「自国及び自国民の防衛」という理由で行われてきました。「安保3文書」にも「国の主権と独立の維持、領域保全。国民の生命・身体・財産の安全の確保」のためと謳われています。

しかしながら、軍事的抑止力による平和の実現は根本的な解決にはなりません。

「反撃能力」の明記や軍事費の増大をはじめとした軍事への偏重と軍備の拡大は、周辺諸国への緊張と、国際情勢の不安定化をもたらします。

また、軍事予算の膨大化は国民の福祉や教育、防災予算に多大な損失をきたすことは明らかです。

軍備に頼らず、平和的国際貢献と外交により、国の主権と国民の安全を保つよう要求します。

 

                  2023年3月  ピースナウ 西東京